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第53回質量分析総合討論会の開催にあたって
今回の質量分析総合討論会の主題として、

「次世代のMS(エムエス)を創る」

を掲げています。質量分析(MS)は、多くの分野に亘って広く普及し、欠く事のできない方法として確立されています。しかし、これは質量分析が成熟しつつあることを意味するものでは全くありません。むしろ、色々な分野に普及発展したことで、各応用分野から質量分析へ厳しい要求が突きつけられ、解決すべき将来の課題が山積しつつあるというのが実情です。このような時代の厳しい要求があるにも拘わらず、国際的にみても、質量分析関係の学会においては次世代の質量分析を積極的に生み出すことを主眼とした企画は少なく、最新成果の発表の場以上の攻めの企画が見えにくいという嫌いが無きにしも非ずです。

このような現状に鑑み、今回の総合討論会においては、質量分析学が成り立っている学問的基盤に立ち戻り、基礎的視点から現状の質量分析を徹底的に解析し、これを礎として、次世代の厳しい要求に応え得る新しい質量分析を生み出す、という積極的な方向性を打ち出したい、と考えて企画を立てています。

討論会の名称に"総合"という言葉が冠せられています。総合討論会に出席すれば、「基礎から応用まで広い分野に亘って分野横断的に情報収集でき、また新しい時代の息吹が強く感じられる」という会員の皆様の期待感を醸成できる啓蒙性溢れる討論会の姿を確立することを目標としました。

主題のMS という言葉に込められた意味は、

Mass Spectrometry
Instrumentation
Ionization Methods
などに加えて
Mass Spectrometrists

も含まれております。日本の質量分析学及び関連分野の発展のため、若手の起用 に関しても十分な配慮をした積もりです。

皆様、奮って総合討論会へのご参加をお願い申しあげます。
実行委員一同


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