日本質量分析学会 第72回質量分析総合討論会
日程
2024年6月10日(月)~ 6月12日(水)
会場
つくば国際会議場 エポカルつくば(茨城県つくば市竹園2-20-3)
  •  
  •  
  •  
  •  

開催趣意書

第72回質量分析総合討論会 開催趣意書

 第72回質量分析総合討論会を、2024年6月10日(月)~12日(水)の3日間、つくば国際会議場 エポカルつくば(茨城県つくば市)にて開催する運びとなりました。

 質量分析は、無機・有機を問わず幅広い質量範囲の多種多様な原子・分子の重さを測定するほぼ唯一無二の手法として、物質科学において不可欠の分析技術となっています。一般社団法人日本質量分析学会は、質量分析に関する基礎的・応用的研究を行っている研究者と技術者からなる学会です。その最大の研究集会である質量分析総合討論会には、全国の国立・公立・民間の大学や研究機関だけでなく、多くの国内外の企業からも多数の研究者が参加されています。

 第72回質量総合討論会では、4つの会場で実施される最大20のセッションにおいて、質量分析の原理と基礎の開拓から、材料科学、環境科学、地球惑星科学、ライフサイエンス、臨床検査、創薬など、様々な分野における質量分析の応用に関する、多数の研究発表がなされると期待されます。この夏の猛暑や局地的な豪雨、異常な台風の挙動などにも顕在化しているとおり、人間活動に起因する地球環境の変化は、地球と人間社会の行く末にかかる喫緊の研究課題となっています。本討論会では米国立海洋大気庁のCarsten Warneke博士と、東京大学大気海洋研究所の横山祐典教授に、質量分析による地球環境の理解への貢献について特別講演をしていただく予定です。さらに日本環境化学会に共催いただき、環境科学に関する両学会の最新の知見を交換するセッションも企画しています。例年通り、若手研究者・技術者からの積極的な参加・発表を期待し、ベストプレゼンテーション賞の表彰も行います。また2025年に日本質量分析学会が主催するアジアオセアニア質量分析会議(Asia-Oceania Mass Spectrometry Conference : AOMSC)の成功の足がかりとするべく、従来の国際セッションもより拡充し、海外とくにアジアの新進気鋭の若手研究者に多数の口頭・ポスター発表をしていただくことを検討しています。

 このように質量分析の基礎から応用まで、国内外のアカデミア、産業界の研究者による活発な議論、討論、そして情報交換を行っていただける場として、ご参加いただく全ての方々に満足いただける質量分析総合討論会にするべく、実行委員の総力を結集して鋭意準備を進めています。とくに今回は、会期を従前より約一ヶ月後ろ倒しにし、2024年6月はじめに米アナハイムで開催される、アメリカ質量分析学会(American Society for Mass Spectrometry: ASMS)の72nd ASMS Conferenceの後に開催しますので、そこで発表された最新の技術・知見の情報を国内でいち早く得ることもできると期待されます。皆様には本討論会に是非参加され、研究成果を発表し質量分析学の発展に寄与していただくとともに、質量分析法の発展を目の当たりにされ次世代への展開につなげていただきたいと願っております。

 質量分析に関心のある皆様のご参加とご発表を、心よりお待ち申し上げます。

第72回質量分析総合討論会
実行委員長 角野 浩史