プログラム

特別講演

【プログラム詳細】
寺田健太郎(大阪大学)
大戸茂弘(九州大学)
東俊行(理化学研究所)

受賞講演

第2日 5月19日(木)【プログラム詳細】

オーラルセッション

第1日 5月18日(水)【プログラム詳細】
第2日 5月19日(木)【プログラム詳細】
第3日 5月20日(金)【プログラム詳細】
セッション概要
■セッション番号
1A-O1
■セッション名
質量分析による生体高分子解析のフロンティア
■オーガナイザー
石濱泰(京大院薬)/川崎ナナ(横市大)
■基調講演
川崎ナナ(横浜市立大学)
■開催趣旨
発展著しい質量分析は、タンパク質、核酸、糖鎖等の生体高分子解析分野で大きく発展している。特にこれら生体成分の大規模解析や個々の分子にターゲットを絞った構造機能解析では大きな期待を背負いながら分野全体を牽引し続けている。本セッションでは、質量分析が各種オミクス科学、構造生物学等の分野の最先端でどのように使われており、またどのような問題を抱えているのかを議論したい。さらに生体高分子質量分析が、産業界においてどのような応用研究が可能であるのか、また次世代生体高分子解析に求められる質量分析像とはどのようなものであるかについても議論したい。
■キーワード
biopolymer analysis, omics, modification, proteome, glycome, nucleotide, structual biology
■セッション番号
1B-O1
■セッション名
気相イオン化学
■オーガナイザー
岩本賢一(阪府大)/本山晃(資生堂)
■基調講演
岡田邦宏(上智大)
■開催趣旨
質量分析装置は、イオン化、衝突誘起解離、電子移動、光解離などイオンの基礎的な反応が深く関わっている。このセッションでは、気相イオンの反応に関わる基礎科学に立脚したテーマを募集し、最新の研究について理解を深め、質量分析の発展につながる活発な議論を行いたい。
■キーワード
ionization, ion mobility, ion-molecule reaction, dissociation
■セッション番号
1C-O1
■セッション名
質量分析で見る環境と人々の暮らしのかかわり
■オーガナイザー
山本敦史(大阪市環科研)/竹峰秀祐(環境調査研修所)
■招待講演
中野孝教(総合地球環境学研究所)
■開催趣旨
環境における物質循環・蓄積は人間の活動と密接な関わりを持っている。産業の近代化に伴い生じた公害問題は様々な対策より改善しつつあるが、健康影響やエアロゾル前駆体の気候変動への影響など、良好な自然共生のための両者の関連の解明は十分とはいえない。国内でも水循環基本法が平成 26 年 7 月に施行される等、物質循環の新たな評価手法開発への期待も高まっている。自然環境における物質の循環・蓄積を明らかにする上で、質量分析の卓越した高感度性・高適用性は大きな利点である。本セッションでは、環境と人々の暮らしのかかわりについて質量分析に活用した研究を幅広く募集する。
■キーワード
sound physical cycle, environmental pollution
■セッション番号
2A-O1
■セッション名
質量分析技術を駆使する臨床化学診断
■オーガナイザー
眞野成康(東北大)/東達也(東理大薬)
■基調講演
東達也(東京理科大学薬学部)
■開催趣旨
超高齢社会における医療の高度化と急速な進歩には、予防医学、先制医療などに象徴されるように、早期発見、早期診断が果たす役割は大きい。しかも治療法の適切な選択には、正確な診断が不可欠であり、そこに果たす分析法の役割は大きい。現在、化学診断の分野で質量分析の活躍の幅が拡がっており、患者から採取した血液、尿などを用いるマーカー探索や、組織切片のイメージングなども行われている。一方、日常診療においても質量分析技術が用いられており、感染症治療における起炎菌の迅速同定や治療薬物モニタリングへの貢献も大きい。現状では患者から採取した試料について、オンサイトでターゲット分子群を迅速かつ正確に観測するには乗り越えるべき課題も多いが、質量分析技術の他、分析手法の高感度化、高精密化を図るための前処理技術、誘導体化法などを含めて、質量分析法の臨床応用の現状と今後の展望について議論したい。
■キーワード
clinical, diagnosis, on-site analysis, -omics, imaging
■セッション番号
2B-O1
■セッション名
同位体比で拓く宇宙・地球科学の最前線
■オーガナイザー
寺田健太郎(阪大院理)/谷水雅治(関学理工)
■開催趣旨
太陽系/地球の物質は、驚くほどに同位体比がよく似ています。この特徴を利用して、同位体比のわずかな違い(0.01-0.1%)を検出することで、物質の起源や年代情報、経験した物理・化学過程(蒸発・凝縮、拡散など)を紐解くことができます。本セッションでは、「同位体で拓く宇宙・地球・環境科学の最前線」と題し、【同位体】をトレーサーとした最新の研究成果の講演を募ります。地球型惑星の起源と進化、および現在、地球表層環境で起こっているプロセスについて、相互理解を深めたいと思います。皆様の奮ってのご参加をお待ちしています。
■キーワード
isotope anomaly, isotope variation, orign of matter
■セッション番号
2C-O1
■セッション名
天然物および食品化学における質量分析の活用
■オーガナイザー
宮下正弘(京大院農)/澤竜一(微化研)
■招待講演
桑原保正(富山県立大学)
■開催趣旨
生物由来の天然化合物はユニークな活性や構造をもつものが多く、医農薬のリード化合物として貴重な存在である。また、食品中には多くの機能性成分が含まれており、その構造決定や定量は食品の機能性を評価する上で重要である。このような食品由来成分を含む天然化合物の分析においては、質量分析計が重要な役割を果たしてきたが、構造解析などの定性的分析ではNMRなどの他の手法に主役の座を奪われている場面も多くなっている。しかしながら、質量分析計によってのみ成し遂げることのできる研究もまだまだ多く、さらなる技術・手法の発展が期待されている。本セッションでは、様々な生物のもつ天然化合物や食品に含まれる成分の定性的・定量的分析において、質量分析計を有効に活用した最新の研究発表を広く募集する。さらに、この分野の研究の進展に寄与する新たな技術・手法の開発についても議論したい。
■キーワード
natural product, food, bioactive component, structural analysis, quantitation
■セッション番号
3A-O1
■セッション名
メタボロミクスの最新技術と応用
■オーガナイザー
和泉自泰(九大生医研)/杉浦悠毅(慶大医)
■基調講演
松田史生(大阪大学工学研究科)
■開催趣旨
 近年の質量分析計の技術革新とともに、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE/MS)、質量顕微鏡法(IMS)は急速な発展を遂げ、メタボロミクスの分野においても広く活用されている。そして、代謝物の物理化学的特性が多様であることから、GC/MS、LC/MS、CE/MSを複合的に用いることで、ワイドターゲットの代謝物測定が可能となり、IMSによって組織中の代謝物分布が可視化できるようになってきた。しかしながら、現状のメタボロミクス手法は、代謝物同定や定量、動態解析などにおいて技術的課題が残っており、代謝全体を理解するためのツールとしてはまだまだ不十分である。従って、今後のメタボロミクス発展のためには、質量分析、およびその周辺技術のさらなる開発が必須である。
 本セッションでは、メタボロミクスの新技術(各種クロマトグラフィー質量分析法、質量顕微鏡法、化合物同定手法など)や応用研究(代謝フラックス解析、疾患バイオマーカー探索、トランスオミクス解析など)を紹介しながら、メタボロミクス研究の将来展望を考える場としたい。
■キーワード
metabolomics, metabolite identification, chromatography mass spectrometry, imaging mass spectrometry
■セッション番号
3B-O1
■セッション名
機能材料の質量分析の現状と将来展望
■オーガナイザー
川崎英也(関大化学生命工)/篠本さやか(日立マクセル)
■基調講演
荒川隆一(関西大学化学生命工学部)
■開催趣旨
機能材料は、高分子、界面活性剤などの有機材料や、無機材料と複合化した有機無機ハイブリッド材料など多種多様である。また近年は、分子レベルでの制御を必要とするような高度な機能も要求されている。質量分析は、このように多様化・高度化した材料の分子情報を得るのに大きな役割を果たしている。本シンポジウムでは、材料の質量分析の発展を支える、LC-MS、MALDI-MS及び新しいイオン化法、MS/MS高分解能MSによる構造解析、イメージング質量分析による局在分布状態、前処理・分離法の開発、データ解析法など、ソフトとハードの両面について、発表していただき、機能材料の質量分析の現状を踏まえて将来展望を考える場としたい。
■キーワード
polymer, surfactant, and materials
■セッション番号
3C-O1、3C-O2
■セッション名
若手研究者特別セッション
■オーガナイザー
河井洋輔(阪大院理)/佐藤貴弥(日本電子)
■開催趣旨
近年、質量分析の応用範囲は拡大の一途であり、各分野を支える若手研究者の活躍がますます期待されます。その反面、分野の細分化により異分野の研究に接する機会は減少していく一方です。本セッションでは、総合討論会という幅広い分野の研究者が一堂に会する貴重な機会を利用し、領域の垣根を越えて若手研究者が発表する場となることを目的としています。質量分析に関する研究なら何でも、まとまった成果でなくても構いません。学部学生や大学院生の皆様も是非、この機会を利用して、ご自身の研究内容について発表してみませんか?質量分析の明日を担う皆様の奮ってのご参加をお待ちしています。
■キーワード
young scientists, mass spectrometry
■セッション番号
3A-O2
■セッション名
質量分析の根幹となる装置開発の将来展望
■オーガナイザー
青木 順(阪大院理)
■基調講演
高山光男(横浜市立大学)
■開催趣旨
質量分析は多くの分野で活用されており、現在でもその波及する範囲は広がりを見せている。しかし一方でその根幹となる質量分析装置の開発は、近年では大きな革新が見られなくなっている。これはいわば幹の成長が止まった木の枝や葉だけが大きく広がった状態であり、この先、質量分析分野が全体としてさらに大きく成長し大樹となるためには基礎となる幹の成長が不可欠である。本セッションでは、これまでの歴史を含めて様々な視点から質量分析における装置開発の現状を認識し、さらにこの先どのように進展していくべきかを議論し、将来的なビジョンに光をあてることを目指している。
■キーワード
mass spectrometry, development, fundamental
■セッション番号
3B-O2
■セッション名
環境・エネルギー・材料と質量分析
■オーガナイザー
有田裕二(福井大)/永井崇(千葉工大)
■基調講演
中島邦久(日本原子力研究開発機構)
■開催趣旨
環境・エネルギー分野や新材料開発における高温材料挙動及び熱力学的性質の重要性は現在も大きい。高温質量分析による新素材開発や高温挙動評価および手法の進展を網羅する。
■キーワード
mass spectroscopy, vapor pressure, high temperature, thermophysical properties, thermodynamics

ポスター発表

第1日 5月18日(水)【プログラム詳細】
第2日 5月19日(木)【プログラム詳細】
第3日 5月20日(金)【プログラム詳細】

ワークショップ

第1日 5月18日(木)【プログラム詳細】
ワークショップ概要
■ワークショップ番号
1A-W1
■ワークショップ名
「LC/MS の基礎と実際(メソッド開発編)」—安定した分析メソッドを作る—
■オーガナイザー
中村健道(理研)/瀧浪欣彦(ブルカー)/窪田雅之(サーモフィッシャー)
■概要
質量分析計の利用範囲は研究分野から食の安全や環境モニタリングなどのルーチン分析など多方面に拡大しているが,装置がブラックボックス化したことや使用者のバックグラウンドが理工学以外に広くなったため,装置を良い状態に維持出来ないほか,得られた結果を正しく評価出来ないケースが増えている.従来の質量分析の研究者が何を意識して装置を使用し,データを見ているのかを伝え,ブラックボックスの透明性(?)を高め,より身近な装置とする必要がある.本企画では原理や理論を説明するのではなく,実際に体験している現象を題材にして解決策とその理由(ここで初めて理論的な説明は必要になる)を議論し,質量分析の理解を深める企画としたい.
【企業ワーキング・グループ資料 一覧】
■ワークショップ番号
1B-W1
■ワークショップ名
基礎生物学研究における質量分析の活用—現状と課題
■オーガナイザー
小川覚之(東大)/上家潤一(麻布大)
■概要
近年の質量分析のめざましい発展によって、これまで生物学研究においてボトルネックとなっていた様々な問題にブレークスルーがもたらされようとしている。一方で生物学研究者の多くは、自分の研究に質量分析をどのように活用できるのか、具体的なビジョンを持てないままでいる場合が多い。この「生物学と分析学の間のギャップ」を解消するために、本ワークショップでは生物学のさまざまな命題を「Toolとして質量分析を用いる」ことによりどのように解決していくのか、生物学研究者のMS解析における工夫や失敗談、こぼれ話なども交えて様々な目線から討論したい。ワークショップ後半では生物試料を調整する側とMSを分析する側が同一ではない場合(例:依頼分析など)の両者の「ギャップ」などついて、試料調整担当や分析担当など様々な立場のパネリストに会場参加者も交えて双方向性のディスカッションを展開したい。
■ワークショップ番号
1C-W1
■ワークショップ名
医療機器としての質量分析計:その歩みと未来への展望
■オーガナイザー
竹田扇(山梨大)/新間秀一(阪大)
■概要
近年,アカデミズム科学である質量分析技術が、産業科学を飛び越えてサービス科学としての医療分野へ応用されるようになり、大きな注目を集めている.その一例として,英国でのiKnifeシステム(Waters)の迅速術中診断への応用や、本邦のPESI-MSを用いた術中迅速診断機器開発などが挙げられる.またこれらの装置は質量分析にもならずそのデータ処理法にも新規性を取り込んだ総合的な機器開発という特色を有する。このような現状を鑑み,2014年にはJASISにおける特別企画として「医療機器としての質量分析計の最前線」と題したシンポジウムを開催し,特別講演として国立循環器病研究センターの山本晴子先生を招き,薬事や保険そして医療機器の実用化に際しての困難な点について議論した.また演者の先生には現在開発に取り組んでいる医療機器としての質量分析計および質量分析法の医療への応用について講演していただき,実用化に向けての具体的過程が紹介され参加者からは非常に高い評価をいただいた.医療機器としての応用には,ハードウェア開発およびニーズに合致した解析システム開発など,様々な要素が必要となる.また特許や医療機器としての認可に関わる手続きなど、通常の研究を超えた様々な仕事が必要とされる。高齢化社会が急速に進行しつつある現在、質量分析装置が展開する領域として現時点での医療分野での展望を語り、記録しておくことは学会として極めて重要であると考える.このような活動を通じて,今後の質量分析技術が発展するための新たな礎を築き、それを踏み台にした応用展開に貢献できると考えらえる.  本シンポジウムでは,疾病の診断や治療の評価に寄与すると考えられる医療機器としての質量分析をキーワードに,これまでの質量分析技術と医療の歴史を振り返りながら第一線で活躍している研究者によるご講演をお願いし,今後の展望について議論を展開したい.

パネルディスカッション

第2日 5月19日(木)【プログラム詳細】

討論会タイムテーブル

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