第69回質量分析総合討論会 開催趣意書
日本質量分析学会第69回質量分析総合討論会を、2021年5月19日(水)~21日(金)の3日間、本学会では初めてとなるオンライン形式で開催いたします。新型コロナウイルス感染症の社会へ与える影響は予断を許さず、学術集会の開催にも大きな影響を与えています。皆様の安全を確保しつつ、質の高い研究発表の場を提供できるよう準備を進めています。
本討論会は、毎年、日本質量分析学会のメインイベントとして開催され、今回で第69回となる世界で最も多く開催されている質量分析に関する学術会議です。コロナ禍における大きな変化に見舞われている状況にありますが、質量分析の研究は着々と進んでおり、本討論会は皆様が取り組んでおられる研究や技術の発展、さらには新たな研究分野や応用技術の開拓に繋がるものと確信しております。
質量分析のカバーする範囲は分野横断的でかつ基礎から応用までたいへん幅広く、各分野の精鋭の研究者、技術者、ユーザーにセッションの企画をお願いいたしました。質量分析の基礎であるイオン化や装置開発からオミックス技術まで幅広く取り扱っています。また、このセッション1つに日本の高い技術力を示した、はやぶさ2のサンプルリターンが含まれます。航空工学から質量分析へバトンタッチした成果について議論する予定です。特別講演には小原道法先生(東京都医学総合研究所)からコロナウイルスの診断に関する話題、Jentaie Shiea先生(National Sun Yat-Sen University, Taiwan)からアンビエントイオン化法のイメージングへの応用に関するご講演をいただくことになりました。また、質量分析関連企業の展示やセミナーについてもオンライン形式で開催いたします。最新の技術や製品に触れる機会を是非ご利用下さい。
オンライン学会は場所を選ばず参加できる特徴があります。本討論会にこれまで何度か参加された皆様、今回初めての参加となる皆様、これまでとは違ったプラットフォームから質量分析の新たな世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
皆様のご発表、ご参加をお待ち申し上げております。
第69回質量分析総合討論会
実行委員長 絹見朋也