ごあいさつ

第63回質量分析総合討論会の開催にあたって

日本質量分析学会が主催する質量分析総合討論会は、質量分析 (MS) をキーワードとした国内最大の学術集会であり、MSの基礎と応用に関連した全ての事項を幅広く討論の対象としております。日本質量分析学会員、非会員を問わず、MSならびに関連分野で基礎研究に携わる方々、応用分野の研究者、装置研究・開発者、技術者・メーカー関係者、そして様々な分野・立場でMSに関わりMSを利用されている方々等、幅広く、皆様の発表申込みとご参加をお待ち申し上げております。

MSは、基礎から応用まで、広範な学問的基盤と多彩な応用分野への広がりを持つ、極めて学際的な分野です。MSを使われる多くの方々は、別途それぞれの専門分野を持っておられます。各々の分野の中からだけではMSの全貌を把握することは困難ですが、様々な専門分野の立場・視点を持つ研究者、技術者、ユーザー等が一堂に会して研究発表や情報交換を行う場である総合討論会に参加し、異分野の方々とも交流しながら互いに学び刺激しあうことで、それぞれの分野における研究・仕事の新たな展開にもつながるヒントやアイディアを得ていただく機会ともなるものと思います。

MSに関わる大勢の方々にとって本討論会がinspiringな場となりますよう、実行委員会では会期の1年以上前からプログラム編成について議論を重ねてまいりました。各分野の第一線で活躍されておられるプログラム委員の先生方のご協力を得て、MSの全体像を俯瞰しつつ個々の分野の研究のさらなる発展を展望できるような多彩なセッション構成、基礎と応用のつながりを再発見できるような企画等を実現すべく、実行委・プログラム委一丸となって準備を進めてきております。さらに、 MSと関連分野のさらなる広がり・多様性を考慮して、別途ご案内のごとくセッション企画公募の試みも致します。

MSを創る、作る、使う、育てる、極める、それぞれの立場の方々にご協力・ご参画いただくことで、本討論会がよりよい研究発表の場、切磋琢磨の場、情報交換の場、交流の場となっていくことを確信しております。2015年6月17~19日、つくば国際会議場で皆様にお目にかかれますことを、一同心より楽しみにしております。

第63回質量分析総合討論会実行委員会 委員長 中村健道